2011年5月10日(火)
5月5日に行われた講演会での質疑からいくつかをご紹介します。尚、原稿は、浜北医療生協杉山さんのまとめを活用させて頂いています。
○ 体内に取り込まれたセシウムをとりだすために、カリウムをたくさん食べれば効果があるというのは本当か?
→ セシウムとカリウムが置き換わるとは思わない。早くたくさんおしっこを出す方が良い。毎日毎日体内に入ってくるから問題だ。マスク、手洗いを心がけること。
○ 夏に、半そで半ズボンを着せて、肌を露出させても安全か?
→ 福島原発からは、半減期30年のセシウム137と半減期2年のセシウム134が1:1の割合で放出されている。この放射線は、衣服では遮られません。防護服でもβ線・γ線は防げない。だから、服のことで母親が神経質になって、それが子供のストレスになるのが良くない。塵の付着を防ぐために、毎日お風呂に入って下さい。
○ 妊娠中の娘がいます。どのように対策をしたらいいでしょうか。
→ 基本的に子供の場合と同じです。外出中はマスクをし、うがいと手洗いをする。インフルエンザ予防と似ています。
○ 通学で往復に1時間以上かかる。毎日外に出て、既に被曝している。5年後、10年後まで毎年検査した方が良いのか?疫学調査がされるのか?
→ 原発労働者には定期健診があり、イギリス・フランスの放射性物質処理施設の労働者にリスクが増加しているという報告はあるが、住民のための調査は今まで1つもありません。調査は必要になっています。チェルノブイリの教訓からすると甲状腺のチェックです。甲状腺の癌は非常に少ない。これは触診で判りますが、エコーも考えられる。一般的な健診に加えて甲状腺機能低下のチェックでしょう。