2011年9月24日(土)
台風15号が通過し、開催直前にも大雨にみまわれた22日、日本大学の野口邦和先生を迎えての市民公開講座を開催しました。市内の公共施設の多くが震災の影響で使用できないため、市街地から離れた三穂田行政センターを会場としましたが、悪天候にもかかわらず170人の方々が参加されました。
講演では、「今後は地表に落ちた放射性セシウムへの対応が中心となること」「過度に恐れることなく、側溝や草むら、雨どいの下など、線量の高いところをさけること」「野菜は水洗いや茹でることが有効」「手洗いをしっかりすることが大切」など、誰でもできることを確実に行うことが安全な暮らしにつながることが話されました。
除染については「被曝を軽減するためにも人の多く住んでいる地域こそ急ぐ必要がある」「除染を進めるには仮置き場が必要、仮置き場に置く期間や最終処分について、国が責任を持って方針を出すよう働きかけることが大切」と、今後の取り組みについても示唆に富んだ講演となりました。
また、会場からの「自主避難について」の質問に答えて「避難するリスクとこの地で暮らすリスクを比較して考えることが大切、現在の線量であれば家族がバラバラになる事や仕事を失うこと、転居に伴う精神的なストレスなどのリスクの方が大きいのではないか」とのお考えを示されました。