2012年6月22日(金)
ICRP(国際放射線防護委員会)は、被ばく事故やその関連疾患の増加に対して、“放射線防護における「最適化」”といった用語を用いて個人線量の限度基準をあいまいにしてきました。日本の政治の世界でも見られますが「最適化」という場合は、「防ぐ、根絶する」ではなく「いかに容認するか」というごまかす時に用いられます。
ICRPも当初は、被ばく軽減のために「可能な限り、最低に、減らす」としていたものが、1973年には「合理的に達成できる限り、できるだけ低く、経済的・社会的要因を勘案して、目安となる値を設定して被ばくを管理する」に変化しました。要するに、大きな被ばくがあっても、経済的・社会的要因で個人や集団の限度を決めなさいということです。
このことは、「爆発当初に20msv/h・・10msv/h・・と設定し、国民世論で1msv/hに変更」を見てもいい加減であることの証明です。
ましてそんな考えの中からでは 「原発廃止」という提言が出るはずもありません。