2013年2月アーカイブ

 2/23、宮崎県民医連(宮崎医療生協)の幹部研修会が行われ参加してきました。当日の研修会は、土曜日の午後で自主参加ということでしたが、勤務者を除きほぼ全員、約60名に参加していただきました。宮崎では福島の情報がほとんど入らないと言います。福島からの避難者支援をおこなっている中で福島の現状を知りたいという思いから研修会の企画がつくられました。
 核害学習会の中では、3.11から2年が経とうとしている今、全国からの多くの支援に支えられ、私たちのこれまでの取り組みがあったことを紹介しました。また、今の福島の実態(食べ物を含む汚染状況、避難者の現状、賠償など)に触れ、困難な中でもどうしたらこの街に住み続けられるのか模索し続けていることを報告しました。
 また、原発ゼロに向けた運動を進めていく上での私たちの原発に対する捉え方や考え方などについてもお互い深め合いました。質疑や意見交流の中では、「どんな支援がひつようなのか?」「機会があれば福島に行ってみ
たい」など心温まる発言がだされ、今後も宮崎と福島で交流をしていきたと感じました。                 
                                                     

(鹿又達治)

 

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 2月20日(水)全国保育団体連絡会の事務局4名が郡山を訪れました。
全国保育団体連絡会とは、だれもが安心して子どもを生み育て働き続けられるように、子どもの発達する権利と父母の働く権利、保育者が豊かな保育を実践できる権利の保障を求め、5つの目標のもとに活動をすすめている団体です。(詳しくはホームページを見てください。)
保育関係者(父母も)と震災当日の様子、今日までの状況と変化、子どもたちの姿、保護者の状況、行政・政治への要望を聞き懇談することが目的です。懇談会は組合センターの2階会議室だったので、始まる前に病院に寄ってもらいFTFも体験し、鹿又さんからも説明をしてもらいました。(結果に興味津々)
 つくしんぼ保育園も見学し、食品の線量計やホワイトボード(産地名が記入してある)や不検出の表示・お部屋の様子などカメラに収めていました。
 

つくしんぼ保育園 鹿又智子

 

<懇談会での話>


 幼稚園では、他県へ避難する子どもが多く定員割れで経営も危ぶまれる所もあるそうです。一方、郡山市の保育士さんからは、除染が進まず外遊びの制限がある。土や自然に働きかけるとても大切な時期なのに外で思いっきり遊ばせることができない。
 また、保育士不足で待機児を受け入れられないこと、病休や産休の代替保育士もいない。なぜか?若い保育士は放射能が原因で、福島から出て行ってしまうと言った切実な悩みが出されました。
つくしんぼ保育園の父母も「外遊びや飲料水、食材についてなど1つ1つのことをみんなで話し合って決めてきた。そういうことでは、安心して預ける事ができ、ここで仕事をして生活していこうという気持ちになった」と発言していました。
 要望としては、1日も早い除染、健康調査を早くやって欲しいといったことが出されました。郡山の保育関係者(公立保育園、院内保育園、認可保育園の保育者)、つくしんぼ保育園の保育士5名、父母会3名も参加し全体として20名ぐらいの参加でした。

 

 

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 2月22日(金)、大成支部の班である、健康づくりの会主催でFTFの測定学習会が開催され、27名が参加しました。大勢の方の参加で、FTFを見る、測定する、説明を受けるという実際の流れが体験できたことは大きいと感じました。
感想では「こういった機械があるのは頼もしい」「いつでもやってもらえるの?」といった期待の声や、「簡単に終わって驚いた」というものから、逆に「30秒って聞いてたけど、みんなで来ると説明まで時間がかかるね」と言った率直な指摘もありました。この日は、測定結果を受けて、継続的にフォローをしていくための体制が必要であることも感じさせられ、まだまだ試行錯誤の点もあります。参加者のみなさんは、募金にもすすんで協力をしてくださりました。これを期待と思って、FTFをどんどん広げていきたいと思います。

 

(組織部 小抜)

 

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 病院管理委員会は、7月1日実施を目標に甲状腺エコー検査の準備をチームを編成して進めることを確認した。この間の経過について確認した。?.すでに検査技師が自治医科大学での研修を実施したこと?.2月17日に二本松の浪江町の仮設診療所で甲状腺エコー検査を実施ている関根先生と懇談し、研修協力やネットワーク拡大支援要請を行い、快く引き受けて頂いたこと?.関根先生との懇談にあたり関係部門と意見交換を行ったこと?.全日本民医連が双葉町の要請に基づいて行っている県連各院所で行っている集団検診を見学する。2月23日から24日、3月2日、3日に放射線科、検査科から参加?.担当医師は、福田先生とする。
 今後の対応について以下のように確認した。?.長期的な核害対策の健康を守る取り組みとして甲状腺エコー検査の導入を準備するために、関連部署が参加する検討チームを編成する。?.検討チームの課題は、情報収集と関係職員の研修プランの策定と研修への参加、甲状腺エコー検査を実施するために必要な事項の検討。検査機器の選定。
 私達は、核害の街で地域医療を協同組合方式で進めているものとして、地域住民と共に健康をまもる取り組みを進めていきます。

 

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 2月20日(水)くわの福祉会の放射能対策委員会で今回FTFを受けました。参加者は5名でしたが、1名を除き、検出検査は「0」cpsの結果でした。そして、その1名は左側4cps、右側8cpsという結果でした。衣類の素材はフリース素材で、払ってもなかなか落ちにくい素材であるということが理由として考えられました。また、別の驚きとして震災直後から着続けていた上着から70cpsという検査結果が出ました。洗濯もして、今でも使用しているものですが、検査員からは「今すぐ洗濯を」と助言をいただきました。
こうした結果を踏まえると、震災後いまだに空気中に放射線が漂っているということを懸念します。「今でも(被ばく対策に)マスクは必要かもしれない」と感じさせられました。
検査自体は1人につき30秒程度と負担は少ないですし、検査自体がスクーリングとして放射線量があるかないかを調べることは、気軽に測定を勧められると思いました。また時間を追ったり、生活内での小さな変化(飲食を変えた等)をした後でも、検査を続けていって検査の結果を知ることで、日常生活にも良い影響をもたらしてくれるのではないかと思います。

(太刀野至伸)

 

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庄内医療生協からお便り!

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 昨年の12月5日、庄内医療生協の法人研修(3年次)で、当院の3年次看護師吉田真理子さんと2人で「福島の現状と今伝えたいこと」というテーマで話をする機会を得ました。先週、庄内医療生協の総務の丸山さんより礼状と感想文が贈られてきたので、メールでお礼をしたところ返事がきました。庄内医療生協の方々が福島の私達のために吹雪の中頑張っているということを知り、皆さんにお伝えします。

(医療安全管理室:西東秀子)

      

 

桑野協立病院 西東室長様


 こちらこそ、本当にありがとうございました。もっと早くご報告するべき所なのに、申し訳ありませんでした。3年目職員が「自分たちにできることは何か」と考えている姿を見て、また感想を読んで、本当に良い研修だったと確信を持ちました。感謝の気持ちで一杯です。このまま終わらせず、継続した企画を考えていくことが大切だと思っています。
 昨年の秋から、毎月最終の金曜日に原発反対宣伝行動を行っています。地吹雪の中でも、福島の人たちを思えばどうってことないと「原発なくせ」「再稼働反対」のプラカードを手に市民にアピールしています。まだまだ参加者が少ないのですが、こんな活動にも若者たちが積極的に参加してくれるようになるよう続けています。
 庄内の活動は小さなものですが、心ひとつに頑張っていきます! また、お会いできる日を本当に楽しみにしています。ありがとうございました。    

 

                       庄内医療生協本部総務部 丸山


 

 

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報告する吉田真理子さん

岐阜県生協連 FTF見学!

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 2月20日、岐阜県生協連のみなさんがFTFを見学し、実際に測定を行いました。昨日は、福島県を視察して回ったといことでしたが測定の結果、半数の方が部分的な放射線を検知しました。衣服を脱いで再度測定すると、カウントが下がっていました。現在、測定時の説明の中で「帰宅したら、うがい手洗い、入浴を」と呼びかけていることを知らせ、今の福島の環境を体で感じる体験をしていただきました。また、日生協から支援していただいた食品測定器の見学も行い、有効に活用していることを伝えました。西濃医療生協がある大垣市は、敦賀原発から約60?(郡山市とほぼ同じ距離)にあり、風船を飛ばした所100個の内80個が速やかに届いたという事もあり、他人ごとではないと言っておられました。

(鹿又達治)

 

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懇談では次々に質問が出されました
 

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 福島県の県民健康管理調査の甲状腺エコー検査で新たに2人の甲状腺がんと診断された。合計3人となった。これは、平成23年度検査を受けた37,928人の内2次検査対象者186人となり、詳細検査で甲状腺がんの疑い10人となった。そのうち3人が手術で摘出した組織からがんと確定した。10人の内訳は、男性7人、女性3人。平均年齢は15歳で、しこりの大きさは平均で15ミリであった。福島医大の鈴木真一教授は「甲状腺がんは最短で4?5年で増加したというのがチェルノブイリの知見。事故後1年半から2年の今の調査では、もともとあったがんを発見いる」とし、福島第一原発事故による影響を否定した。ただ、「断定はできない。きっちり見ていく」とも述べたと新聞で報道している。山下俊一検討委員会座長は「人数だけみると心配するかもしれない。しかし、20?30代でいずれ見つかる可能性があった人が、前倒しでみつかった」との見方を示したようである。平成23年度は双葉郡と伊達市、南相馬市、田村市、川俣町、飯館村の13市町村の18歳以下の対象者の検査を実施した。福島医大は全対象者について外部被曝線量、住所、年齢などを非公表としている。(以上福島民友から)
 

 新聞報道を受けて全日本民医連が声明を出した。声明でも述べているが、私達の立場は、あくまでも事実を受け止め、事実から出発することである。原発事故による放射能汚染が影響しているかどうか、現時点で断定することはできないが、頭から否定しないで今後の検診や診療にこれらの結果を生かしていくことが重要である。放射能汚染の健康影響は、いまだ科学的に解明されていないことが多いため、放射能の影響を軽視せず、注意深く住民の健康管理を進めていくべきだ。そのためにも、県外のサンプル調査を急ぎ、比較検討できるデータの集約と公表をお願いしたい。一次検査でB判定とされた2次検査体制を整備し、速やかに実施して頂きたい。当法人の職員の子供の場合、2次検査までに8ケ月要している。今からでも遅くないのは、県民健康管理調査の目的を放射能からの不安の解消ではなく、健康を守りきることに変更することである。そして、国が責任を持って汚染の実態に即した健康管理体制を構築することである。郡山医療生協は、地域の健康を守る組織として、地域からこの取り組みを進めていきたいと思う。

(宮田育冶)
 

FTF 徐々に広がっています!

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 昨年導入した体内外の放射性物質を検出できるFTF(ファストトラック-ファイバー)。テスト測定など準備段階を経て、導入から2ヶ月を経過した11月から徐々に稼働が開始されました。原則、電話予約により、測定を行います。測定日は毎週月〜土曜日(木曜除)13時から14時(多い場合は15時まで)の時間帯で測定をしています。料金はもちろん無料(FTF運営のための募金をお願いしています)これまでに約300人(テスト測定を除いて)を測定しています。
測定された方で、明らかな内部被ばく(現状FTFでは110cps/body-約1100Bq/bodyを異常値としている)として検出された方は今のところおりません。部分的に検出された場合でも、衣服を脱ぐことにより不検出となり、汚染されたゴミやホコリが付着していることがわかり、学習することができます。
 測定後には、担当者による説明や意見交換が行われ、この郡山の現状を知るとともに放射線防護についても知るきっかけとなっており、大変好評です。
現在は、選任の担当者も配置しており、予約が空いている場合はその場で測定することも可能となっています。支部の班会などにも活用が進んでおり、クチコミで地域にどんどん広がっていくでしょう!
 

                     (鹿又達治)

 

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静岡:田町診療所から届く!

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つくしんぼ保育園の皆さまへ

 

 先日は、かわいいお写真を有難うございました。患者さん、共同組織の皆さんにご報告しましたら、是非使って頂きたいとお米、お野菜を提供して頂きました。菜っ葉は水菜の一種らしいです。おひたしや汁物、炒めものにしても良いそうです。お給食の一品にでもなれば幸いです。
 静岡では、夏に保養プロジェクトを開催することになりました。一昨年の浜北、昨年の伊豆に次いで3回目の開催になります。皆様にお会いできたらうれしいなと思っています。福島は寒いでしょうね。どうぞお体に気をつけてお過ごしください。

 

(静岡田町診療所:看護師:澤端真紀)

 

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浜北84便届く!

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大槻支部でFTF測定会!!

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 2月14日(木)の午後から、大槻支部でFTF測定会を実施し、11名の方が参加しました。高橋支部長は、「いくら話をしても実際に体験してみないことには意味がないっ!」と強い思いをもって今回の測定会を計画しました。
 「本当に30秒という短い時間なんだね」「食べ物は気をつけていたけど、服も洗濯しないと汚染されることに気づかされた」「季節ごとなど定期的にはかりたい」「普段着ている上着で来ればよかった」など感想は様々。やはり自分自身が体験して、まわりの方に話がしやすくなったようです。帰りには、食品測定器を見学し、食品や土壌測定の大切さも実感していただきました。

(組織部:六郎田)

 

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ひまわり班でFTF測定班会開催!

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 2月14日、富久山支部ひまわり班でFTF測定班会を実施しました。参加者の中には「ホントは用事があったけど、FTFがどんなものか知りたくて、あっちはキャンセルして来たよ」という方を含む11名。順番が来て測定が終わると「あら、もう終わり?すごい早いね?」という声。
測定結果として問題のある方はいませんでしたが、質問として「今まで測定した人で、どれ位の値がありましたか?」とか、「子どもは何人くらい測定してますか?」などの声もあり、FTFを活用していく中から出てくる情報も知りたいという要望が出され考えさせられました。
終わってからは「赤ちゃんのいるお母さんたちにも教えてあげたいね」といった声や、「今日は“まず1回目”ということで、これからたくさんの人を誘ってやりたい」との意気込みも出されました。どんどん広げていきたいものです。

(組織部 小抜)
 

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長崎の大浦診療所から

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つくしんぼの皆さへ
 まだまだ寒く、春はまだ遠いようで、こちらはインフルエンザが止まらなく又ノロウィルスも出てきている状態です。
 そちらは、雪が多くて大変と思います。子供達は、インフルエンザや風邪等に罹ってないですか。長崎市内は雪が降っても積もることはほとんどありません。今年はいつまでも寒いため、野菜が少なく種類もなく、トーガン、三つ葉、セロリ等しかなく、子供達の口に合わないと思います。その時は、大人の方が食べて下さい。めずらしいザボン、我が家で取れた八朔を少し、完全無農薬なので安心して下さい。まだ酸っぱいかもしれないので、サラダ等に入れて食べて下さい。2月12日から13日頃に届くと思います。暖かくなれば野菜の種類も多くなると思います。前回送ったヨリヨリはどうでしたか。早く暖かくなればよいですね。

(増田千鶴子)
 

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ヨリヨリは、2,3歳児がおやつで食べました。美味しかったです。
 

 2010年12月国際メディカルテクノロジー専門学校看護学科より臨地実習施設に・・・との依頼があり法人として受け入れる準備を進めてきました。実習開始は2012年10月。プロジェクトを立ち上げてからの準備期間は正味1年半。看護部では管理体制を変更、新たな委員会も立ち上げて臨みました。病院として初めての取り組み・・・何から準備すればよいのか悩みながらでしたが、認定施設の準備や“看護の基本”の見直し(看護手順書は一気に更新!)を看護部総出で行いました。毎月盛りだくさんの課題に追われながらも、学生さんが来ることを待ち望み、勉強を重ねながら学生の看護用具ひとつひとつまで丁寧に準備していた看護師たちです。
 法人では多くの予算が充てられ、実習開始2週間前に“研修室”が無事完成。その日には早速「指導者会議」も開催され『間に合ったぁ?』と用度課との連携は見事でした。
 患者ご家族・組合員さんへ案内しご協力も戴き10月1日、2年生12名の基礎実習が予定通りスタートしました。初めて研修室に入ってきた学生さんから「ワァッ?」という歓声、朝病院に入って来た学生はある職員から「実習今日からですね、頑張ってね」と声をかけてもらったとのことで学校からはとても感謝されました。
 実習場の病棟では指導者体制を整え、日々業務を協力し合いながら自分たちの日常看護を学生に伝えることができています。職場の雰囲気も学生がいることでまた違って見えるから不思議です。指導は看護師だけではなく医師からも援助を頂き、検査や手術室見学も行えています。またリハビリ科の協力は学生の看護ケア実践に大きく影響していて、患者さんからは『リハの先生が勧めてくれたから今日は起きて体拭いてもらうかな』と学生と患者さんをつないでもらえています。職員誰もが学生に対して一生懸命、どの職場でも学生への目配り気配りが自然にできていて“これが当院の風土”と実感する日々です。学生が来ないある日、患者さんからは“寂しい”との声や“元気がなくなってしまった”と聞きました。学生さんからは“実習(看護)が楽しい”と言われます。とても嬉しい一言です。
 私たちも学生さんからの多くの刺激を受けながら成長し、看護師後継者育成に繋がり看護界への貢献をしていきたいと思います。今年度の実習は3月まで続きますのでこれからもよろしくお願いします。

(師長室:七海)

 

<研修室の設置> 2階会議室向かい側工事前の廊下 
  before        ⇒        after       

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<実習指導者会議:研修室にて>
学校(教務)と実習指導者(看護師)が実習前に打合せ              

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 <看護学生の実習風景:2階病棟>
    食事の配膳を指導者と一緒に行っています。

 

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2013虹のバレンタイン統一行動!

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 2月9日、郡山駅西口で、組合員・職員あわせて27人が参加して、毎年恒例のバレンタイン行動がおこなわれました。この日は前日までの強風雪と打って変わり、気温は低いものの風のない穏やかな日となりました。
 今年の行動のテーマは「消費税増税」問題です。医福生協連は不公平税である消費税の増税に反対していますが、世論調査等では社会保障に使われるならばOKという意見が過半数を占めています。増税が社会保障の改善につながらないこと、医療・介護事業者の経営上の負担が増すことなど、消費税の実態を多くの方に知ってもらうことが大切です。
今週いっぱい、外来でバレンタインカードとチョコレートをお配りしています。

 

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 昨年8月に開催し大変好評だった調理実習企画。今回急ではありましたが、ふたたび開催されることになりました。主催は県南生協。講師は前回に引き続き増子清子さん(郡山医療生協副理事長)が務め、参加定員20名で白河市にある県南生協コープ店舗で行われました。
 真冬ということもあり、“ポカポカ料理”をテーマとして、「里芋」を食材にした主菜、「しょうが」や「にんにく」による副菜、びっくりデザート1品の計6品を作成しました。食材はどれも町のスーパーなどで手軽に購入できる物です。手軽さ、調理しやすさ、食べやすさも重視していますが、楽しく作り、みんなで楽しく食べる、という事が最大のポイントでありもっとも伝えたい事になります。
 人が生まれ持つ免疫という自然治癒力を高める食事づくりについて、今後も皆さんと一緒に学び取り組んでいきたいと考えています。尚、今回の調理実習と講演会は、県の食育推進活動対象の事業となり、県からの支援を受けて実施されました。

 

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 2月8日、磐梯熱海青陵山クラブで行なわれた「埼玉民医連看護管理者研修会」で坪井院長が「核害の街で生きる」と題して講演を行ないました。
この日は朝から雪が降っており風も強く、埼玉の方はきっと「福島県の冬はこんなに厳しいんだ」という印象を持った方が沢山おられたことと思います。
しかも午前中南相馬にいかれたようで、きっと通り道の霊山あたりは地吹雪で、まるでチベットのような錯覚に陥ったのではないかと、チベット行ったこともないくせにいらぬ心配をしてしまった私でした。
 とにかく院長の講演は好評で、質問も沢山出されました。これまでも、またこれからも私達は主権者として生存権を主張し運動していくことを伝えました。
夜の懇親会に参加した院長と私は、埼玉の看護管理者に負けないくらい大張り切りで出し物の「Qさまクイズ」で堂々と正解を発表し、郡山医療生協の面目を保ちました。
二人とも大満足して帰路に着いた事を報告します。

(佐藤唱子)

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私達が、「話せる人、話せる場」を作っていく  
  
 お茶会が開催された後、参加された方に病院でお会いする機会がありました。
「ありがとうホント楽しかったよー」と何度もお礼を言われました。
人と人とがつながりがまた増えて、私をわかってくれている人がここにいる。そんな笑顔に見えました。
 お茶会の時、新潟県柏崎市から駆けつけて下さった方がいました。避難者「サロン」の責任者と柏崎市社会福祉協議会の職員の方お2人で、福島からの避難者のために震災後すぐに「サロン」を開き、物資の供給と情報発信を行ってきたそうです。現在も「サロン」は続いていて、避難者自身が自分たちのやりたいことや思いを実現していく活動を続けていく中心拠点となっています。例えば、和紙ではがきをつくり、避難者が自分の体験や思いを文章にし、印刷して販売する。震災や原発事故を風化させたくない、伝えていきたいという被災者自身の思いから実現されたそうです。
 避難者をすべて把握している行政が、広報活動や地元のネットワークを活用して「サロン」の運営や活動をバックアップするなど、連携や協力体制がしっかりとあって活動が継続されています。2度の地震から復興を成し遂げ、被災者を支えてきた経験や実績があるので、「支援のノウハウ」はすばらしく、力強いものでした。
サロン責任者の方は、 「私は何もしていません」「人と人をつなぐ仕掛けや話をじっくり聞いて背中を少しだけ押しているだけです」といいます。「話しがしたいとき、そこに私がいることが大事」なのとサロンに常駐しているそうです。時が経って福島へ戻られた方からも電話で相談されることもあり、福島にも話せる人、話せる場があればいいなと思い福島に足を運んでみたとのことでした。
 人は、安全基地(心のセーフティーネット)を持たないと自立していけない と言います。
今回訪問している避難者の方々は、桑野協立病院の患者さんです。
何かの縁で郡山に住み、病院の近くに居を構え、病院を利用し、そしてこれからも長くお付き合いする方々だろうと思います。であれば、私達が「話せる人、話せる場」を作って行く必要があるのではないでしょうか。お茶会を続けていくことはもちろんですが、病院を受診したとき、職員と何気ない日常会話ができるようなつながりをつくり、職員が「話せる人」となることはとても大切なことだと思います。そして、生協活動へ、各支部のたまり場へ、班へと人と人とのつながりを広げ、たくさんの居場所(話せる場)ができればいいなと思います。
訪問やお茶会の折は、お誘いしますので是非ご参加下さい。

 

桑野協立病院相談室 朽木暁美

 

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今日まで頑張れたのは支えてくれた職場の仲間がいたから

 

 2月6日(水)新入職員フォローアップ研修が行われました。2012年度の新入職員16名が3グループに分かれて1年間の振り返りと2年目の課題づくりをしました。事務長の「医療介護情勢と課題」大橋安積支部支部長の「組合員活動」についての講義を受けて、社会人・医療人・医療生協人としての「これからの自分」をみんなで熱く語り合いました。マイクを持って発表する姿からは1年間の成長を感じさせてくれました。また、入職してから今日まで頑張れたのは、自分を支えてくれた職場の仲間がいたからだという事を改めて感じ取ったようでした。思いがけないメッセージカードを手にして「嬉しくてこれ以上読めなーい」と涙する女性陣と静かに微笑む男性陣。同期の仲間を大切にし合いながら更に力を発揮してくれることを期待しています。
 

師長室 七海祥子
 

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沖縄平和ツアーに参加して

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放射線防護学をふりかえる

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特に確率的影響に関しては多くの議論があります。必要な防護学の基本かと思います。

 

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あったかいハートを有難う!

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 新潟民医連看護委員会の高井元子様より「バレンタインチョコクッキー」が届きました。新潟からは、渡部琴絵さん、儀同良子さんが支援に来て下さいました。新潟の看護委員会では、毎年「バレンタインチョコクッキー」販売を通して、平和・人権にこだわった活動に生かしているとのことです。
 今年は「心は一つ、原発ゼロ」のスローガンで福島にあったかいハートを届けて下さいました。箱を開けた途端、甘い香りがして気持ちもワクワク、見た途端にワァーっという歓声が上がりました。早速、西東カメラマンによる写真撮影です。手術室の綺麗どころと一緒に午後からの手術の緊張感も和らぎました。
 新潟にも柏崎刈羽原発があります。福島のような想いを二度としない様、全国の原発を稼働させないための運動、原発廃止の運動を全国の仲間との連帯で頑張り抜く力を頂きました。

 

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 師長室:石井

桑野協立病院総師長 石井智子様

 

 拝啓、
 春寒の候、厳しい天候と感染症の増加等、職員やご家族の健康管理も大変な状況ではないでしょうか。
 昨年は、下越病院の儀堂良子がお世話になりました。いろいろ勉強させて頂き、彼女の心も動いて帰ってきました。有難うございました。また、「核害対策ニュース」を拝読させて頂いております。様々な活動と学習を行っており感心しております。同時に、皆さんの放射能被害へ真剣に向き合わざるを得ない状況から、益々原発事故への怒りと憤りで胸が苦しくなる思いです。
 さて、新潟の看護委員会では、毎年「バレンタインチョコクッキー」販売を行って、平和・人権にこだわった活動に生かすこととしています。今年は「心は一つ、原発ゼロ」のスローガンで取り組み、福島で頑張っている皆さんに気持を伝えたいという事で、同じクッキーを送ることとなりました。「安全な野菜・・・」のように福島の皆さんの要求に見合うものではないかもしれませんが、連帯の気持ちとして受け取って頂きたいと思います。地元のケーキ屋さんに、趣旨を理解してもらっての手作り品です。(素朴な味です)
 新潟も最大級の柏崎刈羽原発があり、稼働させないための運動が行われています。外部から持ち込まれた巨額な資金で、地元の産業はすっかり衰退し、巨額な資金の前では「原発廃止」、まだまだ大変な現状です。そんな中2月3日「日本の青空パート??渡されたバトン さよなら原発」の試写会が行われました。448席の会場が満席となり同日2回上映となりました。どう広げていくかはこれからの課題ですが・・・。
 では、ご自愛頂きご活躍くださいますよう願っております。

 

敬具   
 

新潟民医連看護委員長 高井元子(舟江診療所 師長)

放射線防護学をふりかえる

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外部被曝と内部被曝とどちらがリスクが高いかはいえない


内部被曝でやっかいなのはα線やβ線を出す物質

 

 国際放射線防護委員会(ICRP)は外部被曝の調査結果に基づいた計算方法で、ある臓器全体で平均するとどれくらいの被爆があったかという視点で内部被曝を考えます。
 対して放射線リスク欧州委員会(ECRR)はより精密に細胞やDNA、放射線ごとの性質にまで目を向け、一度にたくさんの放射線を浴びる外部被曝はもちろん、体の中に沈着した放射性物質から低い線量の放射線を長期に及んで浴び続ける内部被曝の影響を特に重視しています。

 

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 皮膚の表面近くで止まってしまうα線や、最大で1?程まで突き抜けるβ線を放つ放射性物質を体の中に入れてしまうと、その放射線のすべてが体の組織や器官に直接影響を及ぼすことになります。γ線の一部は体の外まで突き抜けていきます。そのため、内部被曝したとき、α線はγ線の20倍、β線はγ線の数倍?10倍ほどの強い影響を及ぼすことになります。
 内部被曝はマスクをしたり食べ物や飲み物に注意したりすればかなり防ぐことが出来る一方で、外部被曝を防ぐことは難しいなど、どちらが怖いとは一概には言い切れません。
 外部被曝は測定器を体につけておけば、どれくらいの被曝をしたかが解る。しかし内部被曝は、特殊な測定器で体の中からわずかに突き抜けてくる放射線を測り、計測によって評価するしかない。

 

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上図 比放射能が強いものほど、短い時間にたくさんの放射線を出し、半減期が短くなる。

 元ゴメリ医科大学学長 Yuri.I.Bandazheuski 氏(病理学者)はチェルノブイリ原発事故後の研究を通して、セシウムの内部被曝について、強い警告を発しています。またウクライナ医学会はチェルノブイリ原発事故後15%の膀胱がんの増加を認めています。

 2月7日(木)、今年度最後の健康づくりチャレンジ推進委員会が開催されました。
 

 今年のチャレンジャーの感想には、「自分の体を見直す良い機会になった」「目標を掲げることで、少し努力してみようかと思えた」など、生活習慣を見直すきっかけになったことや、「体重が減った」「便通が良くなった」「血圧の薬を飲まなくて済むようになった」という具体的効果のあった声も寄せられました。
 参加者目標数2,000名に対して、申込み数が1,802名(前年から+217名)。目標数には届きませんでしたが、過去最高の参加規模となりました。また、チャレンジシート(記録表)の提出者は、1,302名で、提出率は72.3%(前年から+223名)となり、大きく前進しました。職員も看護部保健活動委員会、四課題推進委員会が中心となった呼びかけで、78名が参加をしました。
 今年度は、若い世代が親子でとりくむケースもあり、「手洗い・うがいを忘れて、子どもに注意されました」「朝ごはんを食べない生活をしていましたが、チャレンジをきっかけに、子どもと一緒に食べるようになりました」「子どもと一緒に歯磨きをしていたら、歯が生え変わっていることに気付きました」など微笑ましい感想が寄せられ、医療生協と新しい世代のつながりができたことが特徴のひとつです。
 推進委員からは、各地のとりくみや苦労、微笑ましい話などが出され、今後に向けての意見交換を行ないました。チャレンジで培われた経験を、大きな自信と今後の糧にすることで「地域まるごと健康づくり」のさらなる実践につなげていきたいものです。

(組織部 小抜勝洋)

 

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浜北83便が届きました!!

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放射線防護学をふりかえる

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 普通に生活していても被曝している。環境からも食べ物からも放射線を浴びている。日本では医療による被曝が飛び抜けている。大地からの放射線は世界各地でばらつきがある。

 

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             上図 単位はミリシーベルト


 宇宙から注ぐ宇宙線の線量には大きな差はありませんが、大地からの放射線にはばらつきがあり、日本より高い国は、オーストラリア、イタリア、ノルウイー、スロバキア、中国、インド、等があげられます。中でも、ブラジルのガラパリは日本の25倍以上、中国の陽江は8倍以上にもなります。またイランのラムサールやインドのケララもばらつきはあるものの、とても高い線量です。
 そうした地域に住む人たちのがんや白血病、甲状腺の病気、先天性の異常、免疫の状態についての研究もされていますが、一貫性がなく、判然としていません。 


 参考書籍として 「低線量放射線と健康影響」独立行政法人放射線医学総合研究所 編著医療科学社 を紹介します。

3・11を忘れない 今何が起きているのかを伝え続けることで!!

                          西部包括支援センター 白石 好美
 

 福島第一原子力発電所が爆発した約2か月たったある日、桑野協立病院前に流れる川のほとりに佇み摘み草をした花一輪をもったKさん(80歳)を見かける。毎日、毎日同じ場所に佇んでいた。気になり声をかけと「私は原発事故のために富岡から避難し、近くのアパートで暮らしいている。息子夫婦と避難してきた。毎日、夫と家の中に閉じこもりになっている。外にも容易に出れない。お喋りする人もいない。」涙を流しながら話をしてくれた。私にとってはこの原発事故が起きてから初めての避難者の方との出会いだった。

 
 「心細かった。寂しかった。早く富岡に帰りたかった。周囲には誰ひとり知っている人がいないことの不安、先のみえない毎日と不安でいっぱいだった。」


 後になってその時の心境をはなしてくれた。「心細かった。寂しかった。早く富岡に帰りたかった。周囲には誰ひとり知っている人がいないことの不安、先のみえない毎日と不安でいっぱいだった。」その後、同郷の人がいる所へ行きたいと富田の仮設住宅へ転居した。しかし、そこは仮設の住宅。狭い空間のなかでの暮らしは息が詰まるようだと。同郷の人がいるところへと転居してはきたが、話をする人がいない。閉じこもりになっている人が多いと聞く。洗濯干し台もなくご主人が手作りで作る。家の中の棚も手作りで作りなんとかやりくりをしている生活。故郷には戻れないとわかっていても、帰りたい! 何度か転居後の仮設住宅を訪問し話を聞かせて頂く。訪問するたびに胸にせまるものを感じる。ただただ、聞くことしかできなかった。

 
 自分には何ができるのだろうか?


自分には何ができるのだろうか? 避難元市町村関係者からは、閉じこもりの生活者が多いこと、そして認知症の進行に繋がっていること、うつ病の発症者が増えていることなどの情報が入る。何かできないか?同じ頃桑野協立病院を受診している避難者70名の方は今どんな生活をしているのだろうか?同じように不安な生活を送っているのではないだろうか?そんな想いが過ぎり、自宅訪問活動へと繋げた。私が出会った二人めの避難者Sさん。福島第一原子力発電所に30年勤務し、3月11日も仕事中に事故に遭った男性(55歳)。訪問当時は毎日酒を飲み、身も心もボロボロに疲れ果てていた。喘息発作がありながら煙草を吸い、「俺はなんで生きてんだろう。みんな事故後の処理で頑張っているのに・・俺はなんにもできないでいる」と涙を流しながら訴えてきた。「原発廃炉、原発反対・・はわかる。けど、俺たちのことも考えてほしい!」私には衝撃的な言葉だった。事故後の処理で働いている人のことなど考えてもみなかった。何も知らなかった自分はSさんに対し申し訳ない思いで一杯になった。

 

 この地で生きていくことはどんな意味があるのだろうか?


 3月11日震災・原発事故が起き、震災の傷にさらに放射能の不安に曝され、不安を抱えながらも放射能が降り続く福島の地で生きていこうと決心した自分のなかに、忘れていたことがあった。放射能は自分だけのことではない。原発事故は、放射能はつくり出された社会問題であると。定期的に全国から暖かい支援物資が届き当たり前のように受け取っている自分がみえた。この地で生きていくことはどんな意味があるのだろうか?このお二人に出会うことで改めて考えさせられた。そして、福島第一原子力発電所の爆発事故により今何が起きているのか?を伝え続けていくことが大事なことだと気付かされた。原発事故の後に起きている事実を言葉に代えて伝えていくことが自分にできることなら、そうしようと考えた。日々の生活に埋もれて忘れ去られることのないように!国・東電への訴えにつながると。みんな繋がってこの福島の地でどっこい生きてやろうと!

放射線防護学を振り返る

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 「線量限度」はすべての人に対して一律ではない

 

国が考える被曝の線量限度


 線量限度とは、自然からの被曝と医療による被曝を除いて、やむを得ずに浴びる放射線の上限のこと。日本では国際放射線防護委員会(ICRP)によるリスク評価に基づいて、一般の人の場合、1年間に浴びた線量の合計が1ミリシーベルト、放射線にかかわる仕事をしている場合は5年間の合計が100ミリシーベルトとなります。
ICRPの基準は「100ミリシーベルトの被曝を受けたとき1,000人のうちの5人が、がんになる」とされる確率を基にしている。

 

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上図は10人の人が1,000ミリシーベルトの線量で被曝したとき、そのうち何人ががんで死ぬかを「しきい値なし直線仮説」に基づいて計算したときの値です。 放射線による健康影響の専門家である故J.W.ゴフマン博士はそれぞれの委員会に比べて2?4倍の値を算出している。またどの評価者でも、子供であればこの4倍ほどの値になると考えています。その後、両委員会は、この値を半分に改めた。
本教科書の監修者である小出裕彰氏らはゴフマン博士の評価を支持しています。

 

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上図はゴフマン博士の計算による年齢別放射線影響の比較です。
20?30才代の成人に比べて、0?10才代の乳幼児や子供は数倍も感受性が高く、逆に50歳代になると一桁も低くなることが解っています。年令が下がるほど影響が大きくなり、10才以下であれば100%の確率でがんで死ぬことになります。

 

子供は放射線の影響を受けやすい 


 細胞や遺伝子には修復機能がありますが、年令が低くなるほど細胞の分裂が活発であるため、修復するときのミスも起こりやすくなる。そのため、かりにがん化してしまったときには、その進行も速くなります。
また、骨の中には血液のもととなる「赤色骨髄」というものがあり、これが放射線の影響を受けると白血病の発症にかかわることが知られています。子供の場合、大人と違って、この赤色骨髄が全身にわたって分布しているため、より影響を受けやすい状態にあります。

 2月2日(土)、朝日が丘支部の組合員11名の参加で、FTFの体験学習が行なわれました。みなさん初めてで興味津々、ちょっと緊張しながらの体験でした。
測定結果で特に問題はありませんでしたが、参加した運営委員のお孫さん(小学生男子)の上着から微量ながら放射線を検知。上着を脱いでの再測定では検知されなかったのですが、一緒にいたお母さんはとても心配されていました。これが親心。放射線科の佐々木君と鈴木君、担当の岡本さんが、FTFの特性、結果の見方、放射能汚染の考え方など、とても丁寧に説明をしてくれたので、ほっと胸を撫で下ろしたようですが、「上着をしっかり洗わないとダメですね。もう捨てなきゃならないかと思った」とはお母さんの話。他の参加者の方々は「FTFが病院にあるのは知っていたけど、何か得体の知らないもののようで、自分ひとりでは申し込みずらかった。みんなと一緒なら来やすい。あと説明がとても丁寧で良かったです」、「あっという間に終わってしまったけど、測定して何となく安心できたかな」などの感想が寄せられました。
説明の最後には「今回の一度きりではなく、継続して利用して欲しい。測定は短時間なので、3ヶ月に1回とか定期的にチェックするためにFTFを活用してください。また、今日体験したことを近所の人にも話してもらって、ぜひFTFを紹介してください」という呼びかけを受け、参加者の中からは「今日参加した人たちが、それぞれの地域で呼びかけをして、地域毎に集まってFTF体験ができるようにしていきたいね」と今後の展望が出されました。           

    (組織部 小抜勝洋)

 

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 沖縄医療生協よりタンカンを送付させて頂きます。沖縄の名産品を送ろうという声から、生協被災地対策委員会を中心にして今回の運びとなりました。
 これからも、単協として復興支援にかかわり、微力ながら引き続き被災地の方々へのお力になれればと考えております。今後ともよろしくお願い致します。
 

 沖縄医療生活協同組合                  
  理事長    上原昌義
 

 生協支援対策委員会
  委員長   大城郁男

NO NUKES PROJECT第1弾原発大学習会

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大阪・西淀川の青年たちによる「原発なくしたい」行動プロジェクト


 1月30日、大阪・西淀川ののざと診療所において、“核害に立ち向かう”学習に行ってきました。西淀川は昨年の夏に続いて2回目の学習会となります。昨年は、淀川勤労者厚生協会主催の学習会でしたが、今回はその地域の青年たちが自主的に「原発をなくしたい」のために作ったNO NUKES PROJECT企画の第一弾として設定されたものでした。
 青年たちは、今回の学習会を予定するにあたり財政活動(餅をついて売る)を行い、資金を自分たちで集めての取り組みという事でした。当日の参加者は53人と多くの方が参加されましたが、自分たちで声をかけ学習会成功のために奮闘したようです。
 このプロジェクトは連続で企画を組んでおり、2/22は「内部被ばくを生き抜く」映画上映会、3/10はなくそう原発!関西2万人集会への呼びかけなど実行委員会をつくり取り組んでいます。
 西淀川の方たちは、そうした運動を世代を超えて協力する風土があり、元気に地域に打って出ています。とても素晴らしいことだと思います。私たちもそうした取り組みに見習って、取り組みを進めていきたいと思いました。           

             (鹿又達治)

 

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茨城県生協連 FTF見学・体験

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 2/1に茨城県生協連のみなさん(18人)が桑野協立病院のFTFを見学に来られました。一昨日は飯舘村、昨日は福島市を視察してきました。早速、FTF測定を体験しました。1回目は、上着を着たままの測定でほとんどの方が検出されました。その後、上着を脱いで再測定、すると大幅に減少もしくはゼロカウント。内部被曝だけではなく、環境によって衣服などに放射性物質が付着することを理解し、私たちはこうした環境の中で学習しながら生活をしていることを説明しました。今回のFTF体験によって、今の福島の実態を体で実感したようでした。
 茨城は、お隣の県ということもあり、これからも交流を続けていくことを確認し合いました。

 

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放射線防護学をふりかえる

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被曝するということ


 放射線を浴びても、何も感じることは出来ませんが、細胞のひとつひとつは被曝によって密かに傷つけられています。同じ発音をする「被爆」は原爆や水爆によって「被爆」した場合に用いられます。


被曝すると遺伝子が傷つけられる


 放射線には種類があり、それぞれに性質も違い、体にもたらす影響も違う。共通していえることは、遺伝子を傷つけるため、細胞を「壊す」というよりも「変質」させてしまうことです。そのため、がんや白血病を引き起こすだけでなく、子孫にまで影響をもたらすケースがあります。また、被曝すると「活性酸素」が発生することも知られています。この活性酸素はとても強い反応性を持っているため、細胞膜や遺伝子にダメージを与えることが知られています。(多くの学説があります。また、遺伝子、遺伝、奇形、それぞれイコールではありません)


被曝の確定的影響と急性障害


 100ミリシーベルトよりも強い放射線を浴びたときに限って、具体的な影響が解っていて、「確定的影響」といいます。確定的といっても、年令、性別、体の大きさ、等様々な違いによって影響が出る線量のレベルには(個人によって)違いがあります。
 強い放射線を浴びると、吐き気やだるさ、下痢、脱毛、やけどのように皮膚が赤くなるなどの、症状が、数時間から数ヶ月ぐらいのうちに現れ、こうした短い時間で現れる障害は「急性障害」といいます。白内障も、高い線量を浴びたときに必ず現れる障害ですが、発症までに時間がかかるので、急性障害に入りません。
この確定的影響に対して、「障害が出る確率は何%くらい」というように、その影響を確率でしか示すことが出来ない「確率的影響」というものがあります。その場合、障害は長い時間がたってから現れるために、「晩発性障害」とよばれます。それは次回。
 我々の頭の中では、この様な時なので、遺伝子、遺伝、奇形、ごちゃ混ぜになっていると思います。それぞれが違った意味を持っています。「ふりかえり」を進めるうちにはっきりと区別されることと思います。5年後10年後を健康被害ゼロでむかえるという「たった一つの目標」ですが、皆で学び、実践し、現実のものとしましょう。


  「教科書 放射能正しく怖がる100知識 小出裕彰 他 監修 集英社」
 

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放射線防護学を振り返る

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水や空気の汚染除去は効果的に出来るが土では難しい


放射能汚染された水は沸騰させると消えるか?


 「汚染水」を沸騰させても、放射能を除去することは出来ません。蒸気になって水が減った分だけ残った汚染水の放射性物質の濃度が高くなります。ヨウ素131が溶けた汚染水であれば、後に残る汚染水の濃度は高くなるけれども、汚染水の量を大幅に減らし(容量を小さくして)廃棄処理を楽にすることは出来ます。


水に溶けた放射性物質は除去できるか?


 セシウム137,134が溶けた汚染水であれば、バーミキュライトという鉱物を使ったフィルターや電気的な状態を利用するフィルターを使って、100%近くを除去することが出来ます。
空気に混ざった放射性物質は除去できるか?
 空気中に拡がる放射性物質はウイルスと同じくらいの粒子で、それよりも大きい物も小さい物もあります。更に、ガス化してしまう物もあります。しかしこれらの多くは空気中を漂っているうちに、散りやすい蒸気のようなもう少し大きな物にくっつくことになります。現在では、1,000分の1ミリよりもずっと小さい穴を持つフィルターもあるので、この穴よりも大きい物や塵などにくっついた放射性物質ならば除去することが出来ます。原子力施設では、ヨウ素131を銀に吸着させるタイプのフィルターも使ってより効果的な除去をしています。


土に混ざった放射性物質は植物で除去できる


 「ファイトレメディエーション」が注目されています。セシウムはカリウムに、ストロンチウムはカルシュウムに似た性質なので、それらをたくさん吸収する植物を使って、放射性物質を吸収させようという方法です。その候補にヒマワリやナタネなどがあります。ヒマワリやナタネよりもたくさん放射性物質を吸収する植物はありますが、成長が遅かったり、栽培が難しかったり、繁殖力が強すぎて他の植物に悪い影響を及ぼしてしまったりと、いろいろな問題があります。またセシウムは土の表面に多く留まるので、出来るだけ広く根を張る植物であった方が良いなど必要な条件は多く、そうした植物の調査や研究が始まっています。
「ファイトレメディエーション」は万能ではないようです。

 

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「放射能正しく怖がる100知識」小出裕彰他監修、集英社

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